BOTプロジェクト、「クリーンな石炭」モデルの模索へ

建設―運営―電力輸送開発(BOT)プロジェクトは最新工場に対して「クリーンな石炭技術」を模索しています。
これは石炭の環境的パフォーマンスと、ベトナムの将来の複合エネルギー実現の為のものです。

ベトナム政府が1,200MWを誇るクィンラップ発電所の建設承認を前に、韓国Posco社は内部技術の微調整を行っています。

「ご存じの通り、世界銀行やヨーロッパ投資銀行、商業投資銀行といった金融機関は石炭火力発電所から手を引こうとしています。よって、クィンラップ第二火力発電所の開発にクリーンな石炭技術は欠かせないのです。」とPoscoグループの代表はVIRに語ります。

クリーンな石炭技術は新世代のエネルギープロセスであり、技術そのものは既に実現しているものもあれば開発中のものもあります。
この技術があれば空気排出やその他汚染物質が大幅にカットされます。

これらのブレイクスルー技術があれば新旧問わず、石炭火力発電所が経済的かつ環境的に優しいものとなります。

Poscoによると、22億アメリカドルでゲアン省の中央に建設されるクィンラップ第二発電所は最先端技術を有するものとなります。

これはPoscoのベトナムにおける2番目の発電所プロジェクトとなり、1番目は21億ドルで建設された1,242MWのモン・ドゥオン第二石炭発電所になります。
これらはベトナムにおける最大の建設―運営―輸送(BOT)石炭火力発電所です。
Poscoエネルギー社は発電所の株式を30%保有しており、その他にはアメリカ企業のAES社(51%)と中国投資企業が株主となります。

「2014年に稼働して以来、モン・ドゥオン第二石炭発電所では環境問題は起きていません」、と代表者は語ります。

AES社によると、モン・ドゥオン第二発電所は粉砕した石炭をボイラーに使い、適切に高炉に吹きかける技術を用いているそうです。

他国によってもたらされるBOT発電プロジェクトは現在交渉中であるか、実現可能性における協議がなされています。
例えば韓国のC&T社、インドのTata電力社、タイのEGATI社などが名乗りを上げています。
これは将来的にクリーンな石炭技術の需要が増えるであろうことを示し、国内のエネルギー戦略に置いて石炭火力発電所が依然として大きな部分を占めることでしょう。

ゲームのルール
新世代の火力発電所は、新サービス、低環境負荷、効率性、柔軟性、競争優位性などを提供できるかという「ゲームのルール」をクリアしなければならなくなりました。

「通常ビジネス」戦略として火力発電所そのもののみならず、包括的な電力システムも必要とされます。

改定版電力開発計画VIIの中において、政府はエネルギー技術に高い基準を設けました。
「選択される技術は最新、かつ高生産性、かつ低環境負荷を実現しなくてはなりません。新しく建設される発電所はベトナムの経済状態に適した現代的技術を有しなくてはならず、また施設は技術、経済、環境基準に合わせて改良されなくてはなりません。」

産業貿易省のエネルギー部門の前部長、グェン・マン・ヒェン氏はフォーラム内において語りました。
「クリーンな石炭技術は、環境的責任性を最も実現するやり方で資源を有効活用します。
新しい石炭技術は環境問題と経済問題の両立を図り、そして需要を満たすのです。」

1960年代の日本において直面した転換点は、現在のベトナムにも当てはまります。
環境問題が急速な工業化によって持ち上げられたのです。
しかし、日本は長期的な経済成長と環境的優しさの両立を実現できました。

三菱日立パワーシステムズ株式会社(MHPS)の代表チーフのタカミツ・サイトウ氏は、ハノイにおいてこの観点からのアドバイスを行いました。

「ベトナム社会は高効率で信頼のできる技術によって継続的発展を行うことができ、そして世界の企業らと共同することが出来るのです」と語った。

タカミツ・サイトウ氏の働く三菱日立パワーシステムズ株式会社(MHPS)はこれからの発電所における製品やサービスを展開しています。
三菱日立パワーシステムズ株式会社(MHPS)
https://www.mhps.com/

ベトナムにおける日本の石炭技術供与

日本の石炭企業はクリーンで発電効率の良い石炭技術を供与する準備がある、と新エネルギー産業技術総合開発機構の環境部長のノボル・アオキ氏は語ります。

彼は、ベトナム産業貿易省(MoIT)と日本経済産業省(METI)によるハノイセミナーにおいて先日語りました。

このセミナーは石炭部門における貿易・協働を促す目的で開催されたものです。

MoITのエネルギー省副大臣のフォン・ホアン・キムは、日本とベトナムは石炭分野で共同活動を行い、石炭の採掘から資源活用にまで至ったと語りました。

日本は、石炭火力混合技術や低排出で効率の良い電力発電技術といった、最先端の石炭技術を積極的にベトナムへ供与しています。

加えて、日本は環境技術、例えば、運営上のノウハウや火力発電所のメンテナンス、石炭灰の処理技術もベトナムに供与しています。

そのような日本の支援活動はベトナムにとって増加するエネルギー需要や環境保全・持続可能性にとって不可欠なものです。

今後、石炭火力発電所はベトナムの電力供給にとって大きな役割を担うことでしょう。

しかし、国民や社会経済による電力需要の増加は、環境保全や気候変動防止と両立しなければなりません。

技術的な問題の議論に加えて、日本企業のクリーンな高効率石炭発電所や環境的に優しい火力発電所施設の運営モデルを見習う機会がセミナー参加者らにありました。

しかしながら、石炭火力発電所は環境的な影響があるのみならず、国際的な問題となっている温室ガスを低減させる必要にも迫られます。

よって、最先端の石炭技術を持った日本企業はベトナムに技術供与をし、環境問題解決に寄与することが出来る、とノボル氏は付け加えました。

セミナーにおいては、高効率電力発電技術から、プロセス技術、果ては環境モニタリングの手法について幾多の議論が挙げられました。