エネルギー戦略に変化の必要性

ハノイ(VNA)-ベトナムはエネルギー戦略変化の時を迎える事になった、とベトナム経済研究所の所長、助教授トラン・ディン・ティエン氏が語ります。

「ベトナムエネルギーフォーラム:現在と未来」が5月4日ハノイにて産業省によって開かれました。
ティエン氏はエネルギーの浪費はコスト増を招き、国家の競争優位を損ねるものだと述べました。

ベトナムの成長モデルは長らく自然資源や伝統的な産業、エネルギー消費や低技術分野によって支えられてきました。

ティエン氏は現在のエネルギー消費はセメント業界にて50%、陶器産業にて35%、衣料産業30%、鉄鋼業20%、農業50%となっています。 
彼は、良き経済においては合理的な
エネルギー消費を進め、エネルギー産業にて現代的な技術を導入しコストをカットすべきだと強調します。

また、フォーラムに参加した専門家らは、エネルギー供給と需要のバランスが取れた技術的戦略もエネルギー戦略に組み込むべきだと強調しました。
自然資源とエネルギーを膨大に消費する「伝統的」なモノの代わりに高度な技術開発も進めるべきだ、ということです。

再生資源エネルギーを柱とし、環境に優しく安全なシステムに注力する必要がある、と彼らは述べます。

産業貿易省によると、ベトナムはエネルギー需要が急速に高まっており、環境の安全性を脅かすような時期に差し掛かっています。

ベトナムはエネルギーの輸出国から輸入国になった、と政府は報告します。

ベトナムのエネルギー需要はここ5年で毎年9.5%ずつ上昇しており、向こう15年はこの傾向が続くと考えられています。
同様に、エネルギー消費は2006年から2010年にかけて平均13%上昇し、ここ5年で11%上昇しているため、将来的には10%増加が続くものと見込まれます。

中央経済委員会に属する産業部門の代表者は、包括的エネルギーシステムの構築を通してエネルギー供給が増える事によって、世界的なエネルギー利用傾向を見直し、現代的技術を適用する機会になる、と述べます。

1年におけるエネルギーロスを1~1.5%カットする目標を達成するため、国内にて有力な測定基準を設ける必要があると、高官は語ります。

産業貿易省の副大臣ホアン・クォック・ビュオン氏は、政府は経済性とエネルギー効率性の両立を図るメカニズムと政策や、低炭素経済に向けた環境に優しい技術の適用を模索している、と言います。