貿易強化による相互発展

ASEAN経済コミュニティーの形成は、日本のASEAN投資を加速させるだろう、と第三者は語ります。

ASEAN流通インフラを担う日本企業は長い歴史を持ち、地域製造業への日本の開発投資の歴史でもあります。

日本企業の製造業投資は1960年代から1970年代にはじまりました。
更には1990年代にはタイへの自動車製造業への巨額投資が始まり、今やその80%がホンダやトヨタ、三菱によるものです。

日本企業はその他のASEAN諸国にも同様の自動車工場を設立しました。
インドネシアにも輸送機械工場があり、急速な経済発展を遂げています。
国内自動車売り上げは既にASEAN最大市場のタイに抜かれています。

相対的にインフラの進んだマレーシアにおいても化学産業の工場があり、南中国へアクセスの良いフィリピンやベトナムにも電化製品工場があります、
南中国は電化部品やその供給網の鍵となっているのです。

新市場
これらの展望はASEAN経済コミュニティー(AEC)の形成によって現実味を帯びてきたと専門家らは考えています。

AECは安い供給を実現し、バンコク、ジャカルタ、クアランプールといった大都市へのネットワークを有した新市場をもたらしました。

AECは総計6億人の統合市場を持ち、中国やインドに次ぐ3番目に大きな市場となります。
ASEANの製品は、ASEAN外の発展途上国が作る製品にも使われることにもなります。

しかしながら、日本企業は更なる投資をし、既存インフラや製品供給網を地方企業や政府との協力を通じて強化しようとしています。

この事はインドネシアの新幹線事業や、日本の技術が必要とされるインフラ改良案件への日本企業の入札に見られます

日本企業はあらゆるアプローチを行っています。
流通業では、三井不動産社といった不動産ディベロッパーが、地域内での戦略的地位の高さからタイといったASEAN諸国での流通網や不動産開発の拡大を狙っています。

これはコンドミニアムプロジェクトを通して不動産市場への初参入を果たした後の事です。

アキヒコ・フナオカ常務取締役は、グループ企業はタイ以外の急成長するASEAN諸国にも参入するであろうと付け加えました。

三井不動産社は昨年冒頭にバンコクにオフィスを構えました。
これは後に地域的重要拠点となるシンガポールに参入してからASEANで二番目の事となります。

インフラ開発の面では、日本とASEANまたはASEAN諸国の政府との間で長年の研究と合意がなされてきました。

ASEAN連結における2010年総合計画が適用されてから、ASEAN内で連携タスクフォースを組むことが発展のカギとなります。

2010年版の成功を受けて、2025年総合計画も計画されており、5つの戦略が注目されています。
持続的なインフラ、デジタルイノベーション、途切れのない流通、良好な規制、ヒトの流動性です。

日本外務大臣フミオ・キシダが昨年5月に提唱した日本メコン連結性を完成させることが日本の目標となります。

日本は東西および南部経済回廊に太い動脈を通すというビジョンがあります。
南シナ海とインド洋を繋ぐメコン地域に巨大なインフラを形成するというのです。

日本メコン連結性イニシアティブプロジェクトは、ホーチミン市やプノンペン、バンコク、ダウェイに続く南部経済回廊や、ダナンからモーラミャインへの東西経済回廊の発展を支援する事になりました。

東南アジアにおける経済回廊へ、これからの発展を見据えて多くの日系企業が進出し始めています。
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両回廊を開発する事はインドシナ半島を横断し、商品の輸送・分配に利益となることが予想されます。

統合的連結性
同時に、日本はASEAN海事経済回廊を通じて統合的な連結性を構築しようともしています。
マレーシア、シンガポール、インドネシア、ブルネイ、フィリピンの主要都市を繋ぐ港湾や、エネルギーや情報テクノロジー(ICT)ネットワークの開発がこれに含まれています。

そして最後に、ソフトなインフラの開発をする事にも日本は注力しています。
例えば、ASEANスマートネットワーク構想であったり、貿易簡易化プログラム、自動車産業の共通基準化、単一航空市場、流通強化・陸海一貫輸送が挙げられます。

日本のASEAN流通インフラの貢献は、カンボジア・ベトナム・インドネシアへの港湾プロジェクトへの投資や、ソフトなインフラプロジェクトに資源を投入する事まで多岐に渡ります。
マラッカ・シンガポール海峡の水路測量調査の実施、ASEAN地域トレーニングセンターによる船舶交通システム(VTS)のオペレーター育成、舗装路の技術的リファレンスや高速道路連結性を高めるような情報を提供するASEAN横断的な合同道路調査、などなど様々です。

ベトナムにおけるエネルギー転換点

ベトナム産業貿易情報センター(VITIC)の最新情報によると、今年における第一四半期の石炭輸入金額は4億ドルを超えました。この金額は毎年1.6%ずつ上昇しており、これまでに90.6%の上昇になります。

輸入取引国としてはオーストラリアが最大で、およそ取引量は1300万トン、取引額は1億5720万ドルにも上ります。次点でインドネシアの取引量110万トン、取引額7720万ドルになります。

また、ベトナムはロシアから6000万ドルで55万5568トン、中国から5250万ドルで23万3890トン、マレーシアから300万ドルで5万3385トンもの石炭を輸入しています。

歴史的に見てベトナムは石炭を自給自足してきましたが、事態は変わりました。今や石炭輸出国から輸入国になったのです。 「ベトナムは2016年にはおよそ1000万トンの石炭を輸入し、ピーク時には中国から10億kWhものエネルギーを買っています。」と語るのは産業貿易省のホアン・クオク・ヴォン副大臣です。

「中国からの電力輸入は減少していますが、依然として10億kWhにもなります。」

「ベトナムは2020年には電力を賄うために需要の31%に相当する1700万トンもの石炭を輸入する必要がありますし、その後はもっと増加するでしょう。」

石炭火力発電所は環境に悪影響をもたらす半面、成長するベトナムの電力需要を満たすには必要なものだとヴォン副大臣は語ります。しかし、経済の為に環境を犠牲にしてはならないことを付け加えて「将来的には、石炭火力発電所の監督基準や環境基準は厳しくしなければならないでしょう。投資家にも石炭灰の処理について環境的理解を持つ必要もありましょう。」と述べる。

先の11月、コストや持続可能性、外国企業の存在、安全性といった問題から、ベトナムは原子力発電所から手を引きました。二つの原子力反応炉からは4万MWを賄っていますが、270億ドルもの算出コストはあまりにも高価で、GDPの65%にも相当します。

差し迫った電力需要の上昇に見合い、国費に打撃とならない資源はなんでしょうか。そう、石炭です。

ベトナム電力社(EVN)によると、ベトナム国内の年間電力消費量は1620億kWhになるといいます。現在の石炭火力発電所の数は20基ですが、2020年に32基、2030年には51基に増える見込みです。これは、2020年には6300万トンもの石炭を燃やし、国内電力の49%を創出する事になります。

51基の発電所全てが稼働する頃には1億2900万トンになります。2011年から2020年までの国内電力発展計画(PDP XII)から見ると、火力発電所が大きな柱となる事は間違いないでしょう。

アジア開発銀行(ADB)の地域ディレクターのエリック・シジウィック氏の意見では、電力資源は多様化されるべきであり、政府は石炭依存を避け、再生可能エネルギーを軸にするべきといいます。

「理解する限りは、ベトナム政府は再生可能エネルギーに興味を示すものの、コスト問題に頭を悩ませています。再生可能エネルギーのコストは下がりつつありますが、まだまだ高いのです。」、とVETに語りました。「ベトナムは急成長しているため、もっと多くのエネルギーを必要としているのです。」

先月、グエン・スアン・フック首相は、太陽光発電における長期計画を打ち出しました。Decision No.11/2017によると、国内で生産された太陽光発電による電力を0.0935ドルで買い取る事にし、これは風力発電の買取額の0.078ドルよりも高額です。

ベトナム経済研究所のトラン・ディン・ティエン所長はこう語ります

「セメント業界では50%、セラミック業界では35%、繊維業では30%、鉄鋼業では20%、農業では50%の電力消費になります。」

産業貿易省の下に属するエネルギー部門の副大臣のパン・ザ・ハン氏は語ります。

「2016年から2030年までにおいて、電力資源開発と輸送ネットワーク構築の為に1480億ドルが必要とされます。これは2016-2020年に400億ドル、2021-2030年に1080億ドルが必要という事です。」

アジア開発銀行(ADB)地域ディレクターのエリック・シジウィックは語ります。

「必要とされるのは単にエネルギー量だけではないのです。供給網に関しても効率化を図らなくてはいけないのです。」